東京都文京区・小伝馬町・奥沢の整体院、接骨院

腰痛治療、ダイエット、勉強を成功に導くために理解したい人間の仕組み

突然ですが、試験前に一夜漬けで勉強した内容を覚えていますか?
その後に勉強していないのであれば残念ながら一夜漬けの内容はほとんど忘れているはずです。

エビングハウスの忘却曲線というものがあります。
端的に説明すると、一度覚えたものでも72時間後にはほぼ記憶から消え去るというものです。

記憶は繰り返し、見たり聞いたりすることで定着していきます。これは直感ともつながりますね。

人間に備わった機能なので、抗うことはできずその仕組みを理解して利用していくしかありません。

この傾向は脳だけではなく、体も同様です。
体も少しずつ慣らしていくほうが状態が定着しやすいのです。

ダイエットの場合をみていきます。

短期間に食事制限して目標の体重まで落としてもすぐに戻ってしまう、リバウンド。
水分だけ抜けているという話もありますが、短期間やっただけであれば体重もすぐに戻ってしまいます。

逆に、時間をかけてじっくりダイエットした場合にはリバウンドしにくいといわれています。
実は、勉強やダイエットと全く同じことが腰痛治療でもいえます。

人間の機能を利用した理想的な腰痛治療の計画

ギックリ腰を治すために通院したとします。以下の2つの計画があるとします。料金は同じです。どちらを選ぶと早く治ると思いますか?




A.120分の施術1回
B.30分の施術を4回




正解はBの30分の施術を4回やる方です。
人間の機能を利用したBの計画の方が圧倒的に早く痛みがなくなりますし、良い状態が続きます。

1回単位でみれば長時間の施術をやったほうが筋肉はより緩めることができますが、1回で終わってしまうと、すぐに筋肉はもとに戻ってしまいます。

急に腰痛になったようにみえて、実は長い時間をかけて筋肉が硬くなって発症しているのが腰痛です。長い時間をかけて発症しているものは、ある程度の時間をかけて治療を行う必要があります。
じょじょに悪くなったものは、じょじょに良い状態にして上げるのが自然で体にも優しいのです。

良くても悪くても「慣れ」で「ふつう」になる

良い状態でも悪い状態でも、「慣れ」てしまうとそれが「ふつう」になってしまいます。
タバコをやめた人が「ご飯が美味しい」といっても、それもさすがに1年すれば慣れてしまうでしょう。

高級なお肉を買って食べて感動しても、それが続けば「ふつう」になるかどうかは分かりませんが、感動は薄れていってしまうと思います。

筋肉の状態も全く同じです。

生まれたときは柔らかかった筋肉が成長とともに硬くなり、徐々に硬いのが「ふつう」になり、その後にケアを怠っていると体のいろんなところが痛いのが「ふつう」になってしまいます。

人間の適応能力は良い方向にも悪い方向にも働いてしまいます。
そして、「ふつう」になってしまうと、コンディションが良いのか悪いのかだんだん区別ができなくなってしまいます。

「悪い状態」が「ふつう」になると、ギックリ腰に

「いきなりギックリ腰になった!」

腰に痛みが急に出るので、ある日とつぜん腰に痛みが発生したように感じる方が多いのですが、実はもともと腰の筋肉が固まっていて、それがあるきっかけで発症しただけなのです。

いわゆるギックリ腰は悪い状態が時間をかけて「定着」し、それがモノを拾うときや屈んだときなど、あるきっかけで発症する症状です。

そのため、ふだんから筋肉を柔らかく維持できている人はぎっくり腰にはなりません。

腰痛が早く治る人と時間がかかる人の違い

ギックリ腰になってもすぐに治る人となかなか治らない人がいます。
その違いは、筋肉が悪い状態で定着してしまった期間です。悪い状態で筋肉が定着している期間が長ければ治るまでに時間がかかりますが、期間が短ければ短期間で治ります。

 

まいにち筋肉を硬くしている行為とは?

筋肉を硬くしてしまうのに、ほとんどの方が避けられないのが座ることです。
座る事によって、腰痛の原因となる腸腰筋(ちょうようきん)というお腹の深層にある筋肉が硬くなります。

それはわかっていても、デスクワークの人は座らないといけませんし、車に乗るときも電車に乗るときも食事のときも座らないといけません。

つまり、座ることによって筋肉を硬くすることは避けられないのです。

硬くなった筋肉をリセットする方法

伸び

座る事によって筋肉が硬くなったら、ストレッチでリセットしてあげましょう。
いちばん簡単なストレッチは「立ち上がる事」です。

座っている間は腸腰筋が硬くなります。
立ち上がるだけでも、腸腰筋が伸ばされて硬くなった分がリセットされます。

人間の性質を利用してこまめにやるのがコツです。
30分に1度を目安に行うことをおすすめしています。

セルフケアとメンテナンス通院で体の不調に「さよなら」を

定期的に立ち上がったり、ストレッチを徹底していれば筋肉は硬くなりにくいのは事実です。しかしながら、与えられる机と椅子の組み合わせが合わなかったり、仕事が忙しすぎてストレッチを忘れてしまったり、日常生活で筋肉は硬くなりがちです。

きちんと歯磨きをしても、歯石は溜まってしまうのと同様に、筋肉もどうしても少しずつ硬くなっていってしまいます。

そのため、小石川整骨院では体に不調が出る前に定期的なメンテナンス通院をおすすめしています。

痛みが出てしまうということは、かなり悪化が進んでいるということです。痛くなる前に、定期的なメンテナンス通院を行っていれば、「良い状態」が維持できます。

セルフケアをしっかりやって頂いていればメンテナンス通院もほとんど必要なくなります。
施術の際に患者さんに合わせてセルフケアの方法もお伝えしています。

人間の機能を理解して、健康で快適な状態を保っていきましょう。

この記事を書いたのは
嶋 秀和

自らの格闘技経験や怪我を通して身体の構造の研究を行いながら、数多くの治療の勉強会に参加。常に新しい可能性を見つけ進化をつづける独自の治療法を実践している。スタッフ紹介ページで詳しくみる