突然の腰痛やぎっくり腰に!痛みを軽減させる正しい寝方
眠れないほど痛い腰痛に襲われた時に
眠れないほど痛い、腰痛やぎっくり腰。せっかく一度入眠しても寝返りをうった瞬間に痛みで起きてしまう事も。正しい姿勢で寝る事が疲労やコリの回復には重要ですが、突然のぎっくり腰や腰痛では目の前の痛みに対処していくしかありません。
このページではぎっくり腰や突然の腰痛に襲われた際に、痛みを軽減させる寝方をご案内します。
腰の痛みを軽減させる寝具と2つの寝方
腰の痛みを軽減させる寝方のポイントは腰の筋肉への負担を軽減する事です。寝具選びで重要なポイントが1つと寝方としては2つあります。
寝具選びで重要なのは「固めのマットレスや布団で寝る事」です。
柔らかいマットレスは腰が沈み込んでしまうため、寝る際に腰へ大きな負担がかかります。また、腰痛が発生している際に、柔らかいマットレスで寝ると起きる時も一苦労です。もし、柔らかい寝具を使っている場合には固めのマットレスまたは布団に変えることをおすすめします。
腰の痛みを軽減させる2つの寝方のポイント
①仰向けで足を高い位置に置いて寝る
足の位置を高くする事によって、腰への負担が軽減します。足下に置くものは適度な柔らかさがあれば何でも大丈夫です。タオルや毛布などその場にあるものを使いましょう。
②横向きで膝を曲げて寝る
横向きに寝て膝を曲げます。その際に、両膝の間にクッションを挟むと腰と脚が水平になり骨盤が安定し、痛みが軽減されます。
腰の痛みを軽減させる寝方を継続させてはいけない理由
正しい寝方と突然の腰痛の際に痛みを軽減させる寝方は全く異なります。
腰がマットレスや布団にべったりと隙間なくついて仰向けで寝ている状態が正しい寝方です。正しい寝方は全身の疲労を回復し、腰のコリも解消します。
逆に、突然の腰痛を軽減させる寝方は「一時的な腰の痛み」に対処するための寝方であり、この寝方を定着させてしまうと腰はどんどんと悪くなってしまいます。
つまり、突然の腰痛の痛みを軽減させる寝方は本来は間違った寝方なのです。
寝ている時に痛みが和らぐからという理由で、この寝方を続けるのはNGです。
正しい寝方と間違った寝方の違いのポイントは腰の一番奥の筋肉である腸腰筋を縮まらせるかどうかです。正しい寝方は腸腰筋の緊張を和らげるのに対して、間違った寝方は腸腰筋の縮こまりを助長し全身の血流を悪化させてしまいます。
腸腰筋が縮み込むと腰痛が発生する
インナーマッスルを鍛えるのが流行っていますが、腸腰筋(ちょうようきん)もインナーマッスルの1つで、腰の一番奥にあります。近年、スポーツや整体の専門家の間では話題に出る事が多い筋肉で、短距離走の金メダリスト・ウサイン・ボルトは「腸腰筋をフル活用しているから圧倒的に速いのだ」ともいわれています。
スポーツのパフォーマンスを左右する腸腰筋ですが、ただ鍛えればいいわけではありません。腸腰筋が縮むということは前屈みの力が発生するという事です。
前屈みになろうとする身体に反応して背中の筋肉である脊柱起立筋が身体を後ろに引っ張ろうとして腰痛が発生してしまうのです。
腹筋などの筋トレをすると腸腰筋は縮み込みます。筋トレの後に正しくストレッチなどのケアを行わないと、腰痛が発生する原因となってしまうでしょう。
寝てもなかなか腰痛が回復しない場合には
軽症であれば安静にしていれば腰痛は回復しますが、中度〜重度の場合にはただ安静にしていても回復は難しいものです。何年も積み重ねてきた腰へのダメージが、ある事をきっかけにぎっくり腰として発症するケースがよくあります。その場合には、治療にも時間がかかりますし症状としても重たいものであるケースがほとんどです。早い段階で正しい治療を受けるようにしましょう。
まとめ
- 腰への負担を少なくするために、固いマットレスか布団で寝る
- 腰の痛みを軽減させる寝方は2つ。仰向けの場合には足下にクッションなどを敷いて足の位置を高くする、横向きの場合には膝を曲げて寝る
- 痛みが軽減する寝方は間違った寝方。継続しないようにする
- 寝ても回復しない場合には、早期に適切な治療を受ける
ぎっくり腰や突然の腰痛でよくあるご質問
- Qぎっくり腰にはコルセットが有効ですか?
- A有効ですが、継続して使用していると筋肉が衰えて逆に腰痛を発症しやすくなってしまいます。根本治療を行いましょう。
自らの格闘技経験や怪我を通して身体の構造の研究を行いながら、数多くの治療の勉強会に参加。常に新しい可能性を見つけ進化をつづける独自の治療法を実践している。