膝の痛みの原因・治療法
膝の痛みの症状とは?
「しばらく座った後に歩き始めが痛い」「寝返りしても痛い」「階段の下りが痛い」
膝の痛みを抱えている患者さんから、よく聞くお悩みです。
このような症状の場合、整形外科的には「変形性膝関節症」という症名になります。
変形性膝関節症とは、加齢や筋肉の衰えによってクッションの役割をしている膝の関節軟骨がすり減ってしまう事により、間接内での炎症、関節の変形によって痛みが発生している状態を指します。
患者数は日本で2,530万人と非常に多い症状です。中でも女性が72%、男性で28%と女性の方が発症する確率が高くなっているのは、筋肉の強さが影響しているからだと考えられます。(厚生労働省国民生活調査2015)
膝の痛み(変形性膝関節症)の進行度合いと痛み
変形性膝関節症は進行度によって3段階に分ける事ができます。
膝の軟骨が少し傷ついて、骨と骨の間が少し狭まった状態
症状:寝起きで立ち上がる時に「痛む」。しばらく座って動き始める時に「痛む」。
膝の軟骨に弾力がなくなり、骨と骨の間がさらに狭まった状態
症状:階段の上り下り、特に下りで痛む。寝返りをしても痛む。
軟骨がほとんどなくなり、骨がむき出しになり柔軟性が失われている状態
症状:歩行困難。歩く時に膝が横に揺れる。
小石川整骨院に来院される患者さんは軽度~中度の変形性膝関節症と病院で診察を受けた方が多く来院されます。重度の患者さんは外科手術をするしか選択肢がなく、施術では回復する事が困難であるため、来院されることはまれです。
逆にいうと、手術の必要がない軽度~中度の患者さんは当院の施術で完治する事が可能です。
膝の痛みとして、よく言われる3つの原因
変形性膝関節症の原因でよく言われるのが、肥満、スポーツによる酷使、加齢の3つです。
1、肥満による膝への過負荷
人が歩く時には体重の2倍~3倍の負荷がかかっているといわれます。そして、日常生活の中で歩く事よりも負荷が大きいのが階段の上り下りで、体重の5倍の負荷がかかります。 体重の増加は膝への負担と直結しますので、適正な体重の維持は重要になります。
2、スポーツなどでの膝の酷使
ランニングはブームというよりは健康意識の高まりとともに定着してきた感があります。
その一方で膝の酷使も問題になってきます。
ランニング時は階段の上り下りと同じく、体重の4倍~5倍の負荷がかかります。
筋肉が十分についていない状態や体重が重たい状態で早いペースのランニングは過負荷になります。
3、膝まわりの筋肉の衰え
加齢によって筋肉は衰えてくるものです。それと同時に新陳代謝の低下も発生し、体重も増加します。意識的に膝まわりの筋肉を鍛える必要があります。
膝の痛みの隠された原因
よく言われる肥満・スポーツによる酷使・加齢の条件に当てはまりながら、膝に何の問題もなくスポーツをしたり、日常生活を送っている方がいるのもたくさんいます。そして、全ての条件を克服しても膝の痛みが消えない場合が多々あります。その原因は、実は腰の一番奥の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)の緊張です。
膝の痛みに共通するのは腰の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)の縮みこみ
腸腰筋を軟らかくすることで脚への血流が増え、乳酸やリン酸などの疲労物質が代謝されるのと、重心が後ろに下がり太ももの筋肉(大腿四頭筋)の過緊張を予防できます。膝の痛みを抱える患者さんはほぼ例外なく、腸腰筋が縮んでいます。つまり、腸腰筋を弛めれば膝の痛みは治ります。腸腰筋の緊張が発生するメカニズムを解説します。
- 1.デスクワークなどの「座り過ぎ」の生活習慣が、腰の一番奥の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)の縮みこみを生みます
- 2.腸腰筋が縮む事によって、前方への力を発生させます。
- 3.人の身体はバランスを保つようにできています。前かがみの力に逆らって後ろに引き戻そうとします。この時に、脊柱起立筋が全力で後ろに引き戻そうとするので腰が疲労し、腰痛を発生させます。
- 4.前方への力によって、太ももの筋肉=大腿四頭筋(だいたいしとうきん)に過負荷がかかり、骨盤が前傾します。いわゆる骨盤の歪みです。
- 5.同じく前方の力により、背中が丸まり、首が前方に突き出してきます。症状としてはそれぞれ、猫背・ストレートネックです。
- 6.首が前方に突き出しや、背中が丸まる事により肩により大きな負荷がかかり肩こりを発生させます。
上記の状態の総称を「反り腰」といいます。
全ては生活習慣によって縮まってしまった腸腰筋が一番はじめのきっかけとなります。
反り腰は神経を圧迫し、全身の血流が滞るため、全身に悪影響を及ぼします。
腰痛が膝の痛みの回復を遅らせる
腸腰筋が縮まる事でもう1つの弊害があります。それは睡眠による回復機能が鈍る事です。
肩こりの自覚症状をお持ちならば、仰向けの姿勢で寝ると、背中が浮いていませんか?これは腸腰筋が緊張している事によって背中とベッドなどの間に隙間ができている状態です。
隙間ができている状態では、痛みが出るので仰向けで寝る事が困難になってきます。 仰向けの姿勢で寝る事ができると、血流が阻害されず回復力は最高の状態になりますが、横向きだと座っている状態と同じになり、腸腰筋の緊張を助長する事になり、全身の血流が悪化します。 また、横向きの寝姿勢は肘、肩が体重で押しつぶされている状態で患部の血流がダイレクトに悪化してしまいます。
「腰痛の際には、横向きでクッションを挟んで寝てください」そんなアドバイスを受けた事がある方も多いかもしれません。小石川整骨院でもそのようにアドバイスしていますが、あくまでも「腰痛の時だけ」です。 激しい腰痛で腰が浮いる時に横向きで眠るのはしょうがないですが、腸腰筋の縮こまりを助長しますので、治療を受けて仰向けで眠れるようにしましょう。
他院で治らなかった患者さんの特徴
- 膝の周りだけしか施術されていなかった。
- 実は腰が悪く、仰向けで寝ると背中のベッドの間に隙間ができてしまう。
- デスクワークで一日中座っている事が多く、ストレッチをしていない。
小石川整骨院の治療法
小石川整骨院では、痛みが出ている部分だけを施術する事はありません。なぜなら、痛みが出ている部位は原因ではなく、結果であることがほとんどだからです。
根本原因を解決しないと痛みは消え去りません。
小石川整骨院では、根本原因となる部位への施術と生活習慣のアドバイスを通して、根本治療を行います。
膝の痛みの根本原因となる部位の特定と施術
膝の痛み(変形性膝関節症)であれば、膝やその周辺への施術だけではなかなか治りません。
小石川整骨院では、主に上げられる原因の中でも腰の筋肉(腸腰筋)を弛める事が重要であると考えています。膝と腰は一見関係がないように思う方も多いのですが、腰の筋肉を軟らかくすることで脚への血流が増え乳酸やリン酸などの疲労物質が代謝されるのと、重心が後ろに下がり太ももの筋肉(大腿四頭筋)の過緊張を予防できます。これにより膝への負担が減ってきます。腰の筋肉を弛めないと、膝への施術の効果も半減してしまいます。
膝の痛みを生まない、生活習慣のアドバイス
一般的な整体院では、膝の痛みであれば膝にフォーカスしたアドバイスが多いようです。しかし、小石川整骨院では患者さんの筋肉の状態を診察、生活習慣を伺った上で根本の原因となっている生活習慣や筋肉のケアのアドバイスをします。
腰が根本原因となっているようであれば、「座り過ぎ」が影響している事が多くなります。
仕事中に腰の筋肉を緊張させない簡単な方法などアドバイスをさせていただきます。膝の痛みは生活習慣と密接に関連しているので施術だけでは完治する事は出来ません。生活習慣を変える事ができて、施術もより効果を発揮して完治へ近づいていきます。
膝の痛みに効くストレッチ
膝の痛みの根本原因となっている、腸腰筋ストレッチ、大腿四頭筋ストレッチ、ハムストリングスストレッチ、アキレス腱伸ばしなどのやり方を施術の際にお伝えしています。
患者さんの職場やご家庭の環境でも実施しやすい簡単で効果的なものです。
施術と併せてストレッチを行っていただく事で早く治りますし、何よりも再発しにくい身体が出来上がります。
膝の痛み よくあるご質問
- Qカイロプラクティック院で痛みの原因は左右の脚の長さが違うのが原因と言われました。本当ですか?
- A関係ありません。膝に痛みがある人のほとんどが腰の筋肉が硬いので、その硬い筋肉によって脚が着いている骨盤ごと引き上げられて短く見えるのです。骨盤が正常な位置に戻れば長さも改善していきます。膝の治療だけでは治りません。
自らの格闘技経験や怪我を通して身体の構造の研究を行いながら、数多くの治療の勉強会に参加。常に新しい可能性を見つけ進化をつづける独自の治療法を実践している。
膝の痛み 患者さんの体験談
メンテナンスの通院頻度:2週間に1度