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ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)とは?

ゴルフ肘とは?

ゴルフ肘と呼ばれる症状は、正式には上腕骨内側上顆炎という病名です。ゴルフのやり過ぎで発生する事が多いので、ゴルフ肘と呼ばれています。
肩から肘にかけて大きな骨である上腕骨の内側には、手首を手の平の方に曲げる筋肉がついています。この部位がゴルフのし過ぎや、スウィング時のダメージにより疲労が蓄積し、炎症を起こすと痛みとして意識に上ってきます。

ゴルフ上級者はゴルフ肘になりにくい!?

ゴルフ上級者とゴルフ肘の関係性ゴルフ上級者ほど多くスウィングしているはずなのに、ゴルフ肘が発症しにくいのはなぜか?それには筋肉の柔軟性が大きく関係しています。
そもそも、ゴルフをする際にはグリップを握り、スウィングをし、ダフる事もあるので初心者・上級者問わず、肉体には少なからずダメージが発生します。
筋肉の柔軟性が保たれていれば、ゴルフによるダメージを受け流す事が出来るのですが、筋肉の柔軟性が低下した状態だと、ダメージを逃がす事が出来ず身体の中へ蓄積してしまいます。
上級者は初心者に比べて、そもそも無駄な力がかかりませんし、ダフることも少ないので身体への負担が少ないため、ゴルフ肘を発症しにくいのです。
しかし、まれにプロでもゴルフ肘を発症するケースがありますが、その場合は筋肉の柔軟性が低下が原因となる事がほとんどです。

ゴルフ肘を発生させる主な原因と動作

  • 筋肉の柔軟性が低下した状態でのダフリ・オーバーユース
  • グリップを握る力が必要以上に強い
  • 身体全体を使ったスウィングにならず、手打ちになっている

安静にしていても、ゴルフ肘がなかなか治らない理由

ゴルフ肘は炎症が発生している状態なので、(ゴルフをやりたい気持ちを押さえるのは大変ですが)安静にしているのが重要になります。そして、動きをスムーズにするための、ストレッチを行うのが一般的です。
いわば、治るのを待つ状態ですが、人によって治り方のスピードが異なります。
それはストレッチの仕方などではなく、身体全体の血流が影響している事が多いのです。

ゴルフ肘の治るスピードを左右する全身の血流

ゴルフ肘で安静にしているのになかなか治らないという患者さんは、腰にも痛みを感じているケースが多くあります。
全身の血流を左右する重要な部位は、腰の一番奥の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)です。腸腰筋が縮んで緊張していると、全身の血流が悪化してゴルフ肘の治りも遅くなります。
腸腰筋の縮こまりの全身への影響を解説します。

骨盤前傾とゴルフ肘の関係性

  • 1.デスクワークなどの「座り過ぎ」の生活習慣が、腰の一番奥の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)の縮みこみを生みます
  • 2.腸腰筋が縮む事によって、前方への力を発生させます。
  • 3.人の身体はバランスを保つようにできています。前かがみの力に逆らって後ろに引き戻そうとします。この時に、脊柱起立筋が全力で後ろに引き戻そうとするので腰が疲労し、腰痛を発生させます。
  • 4.前方への力によって、太ももの筋肉=大腿四頭筋(だいたいしとうきん)に過負荷がかかり、骨盤が前傾します。いわゆる骨盤の歪みです。
  • 5.同じく前方の力により、背中が丸まり、首が前方に突き出してきます。症状としてはそれぞれ、猫背・ストレートネックです。
  • 6.首が前方に突き出しや、背中が丸まる事により肩により大きな負荷がかかり肩こりを発生させます。

上記の状態の総称を「反り腰」といいます。
全ては生活習慣によって縮まってしまった腸腰筋が一番はじめのきっかけとなります。

ゴルフ肘の回復を遅らせる睡眠姿勢

腸腰筋が縮まる事でもう1つの弊害があります。それは睡眠による回復機能が鈍る事です。
ゴルフ肘だけでなく、腰痛を感じている方は仰向けの姿勢で寝ると、背中が浮いていませんか?これは腸腰筋が緊張している事によって背中とベッドなどの間に隙間ができている状態です。

隙間ができている状態では、痛みが出るので仰向けで寝る事が困難になってきます。
仰向けの姿勢で寝る事ができると、血流が阻害されず回復力は最高の状態になりますが、横向きだと座っている状態と同じになり、腸腰筋の緊張を助長する事になり、全身の血流が悪化します。
また、横向きの寝姿勢は肘、肩が体重で押しつぶされている状態で患部の血流がダイレクトに悪化してしまいます。

「腰痛の際には、横向きでクッションを挟んで寝てください」そんなアドバイスを受けた事がある方も多いかもしれません。小石川整骨院でもそのようにアドバイスしていますが、あくまでも「腰痛の時だけ」です。
激しい腰痛で腰が浮いる時に横向きで眠るのはしょうがないですが、腸腰筋の縮こまりを助長しますので、治療を受けて仰向けで眠れるようにしましょう。

他院で治らなかった患者さんの特徴

  • デスクワークで一日中座っている事が多い
  • 腰への施術を受けなかった
  • 手首へのストレッチ指導しか受けなかった

小石川整骨院の治療法

小石川整骨院では、痛みが出ている部分だけを施術する事はありません。なぜなら、痛みが出ている部位は原因ではなく、結果であることがほとんどだからです。
根本原因を解決しないと痛みは消え去りません。
小石川整骨院では、根本原因となる部位への施術と生活習慣のアドバイスを通して、根本治療を行います。

ゴルフ肘の根本原因となる部位の特定と施術

ゴルフ肘であれば、手首や肘への施術だけでは完治しません。肘の痛みの元をたどって施術を行う事で早く治り、良い状態が続きます。
ゴルフ肘を治す上で重要なのは、手首や肘と近い首、そして全身の血流を左右する腰の一番奥の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)です。
腸腰筋を弛める事によって、前傾している骨盤が正常な状態に戻り、肩や首への負荷も軽減してきます。腰を弛めた後に、手首や首といった痛みを発している部位に直接影響する部位への施術を行う事によって回復が劇的に高まります。

ゴルフ肘を治す、生活習慣のアドバイス

腸腰筋が縮んでいる患者さんはデスクワークの方が圧倒的です。
同じ姿勢のままでずっと仕事をすることによって腰に張りやコリの症状がでてきます。
30分に一度は立って腰の筋肉=腸腰筋(ちょうようきん)の縮こまりをリセットする事や、パソコンとの位置関係など患者さんの状況を伺ってアドバイスさせていただいています。

ゴルフ肘に効くストレッチ

患部に直接効く、手首や首のストレッチを合わせて、腸腰筋を弛めるためのストレッチをお伝えしています。ゴルフ肘の治すためには、腸腰筋の縮こまりを弛める事が何よりです。
施術と併せてストレッチを行っていただく事で早く治りますし、何よりも再発しにくい身体が出来上がります。

この記事を書いたのは
嶋 秀和

自らの格闘技経験や怪我を通して身体の構造の研究を行いながら、数多くの治療の勉強会に参加。常に新しい可能性を見つけ進化をつづける独自の治療法を実践している。